デッドプール

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この前DVDで「デッドプール」を見ました。
最高でした。
基本的にノリは軽くバカバカしいムードの血しぶきがバンバン出る感じの映画なのですが、デッドプールがなぜデッドプールになったのかというバックボーンの部分、恋人との馴れ初めとロマンスなどはそのノリは保ったまま、哀切で切実で胸を打つものでした。
冒頭のテキトーとも見えるが本人(デッドプール)としては本気なのであろう、たまたま出会った行きずりのタクシー運転手への恋のアドバイスなんかもあとから全体を把握してから思い出すとグッときました。
そのシーンの表層は軽く、ギャグっぽく見えますが、本人はそのコスチューム姿になり暴れまわるに至った背景の出来事があるために完全に本気だ、というところが、全体を見終わってから見ると一見なんでもないシーンに見えて実は胸に迫るものがあり、実に良かったです。
基本的なトーンはお下劣でハイテンションなのですが、それが下らないだけのものにはなっておらず、「なぜそういう軽口を叩くようになったのか?なぜ軽口を叩くのか?」という背景がはっきりと存在し、必然性のない取ってつけたようなものではなく、軽口を飛ばすデッドプールの背景を伴った本人のメンタリティと結び付けられた物語の根幹を為す要素として成立させられているところが実に良かったです。
物語が進み、デッドプールの人物像の背景が描かれるところは泣かせ、そこで描かれたその彼の苦境を彼が自分の手で脱していく様が中盤から後半にかけて描かれるところのカタルシスは素晴らしいものだと思います。
制作が決まったという「2」も見たいです。
軽い語り口だが中身はすっからかんにはなっていない、よく出来た映画でした。